6.「Bくんって、くすぐりに弱いんだね。」
子どもたちはまだ3年生。こんな年寄りの私にもスキンシップを求めてきます。足にからみついてくる子、ひざの上に乗ってくる子など。
「先生は〇〇くんの椅子ですか?」
などと聞くと、
「そうです。先生は椅子です。」
そんな返事が返ってきます。
さて、その時、Bは何をしていたかというと──席に座ったり、あちらこちら歩き回ったり。
私のところに来ることは、決してありませんでした。
そこで、無理矢理ハグをしたり、強引にひざの上に乗せたりしました。
大柄なB。さすがにおんぶや抱っこは無理ですが、ひざの上くらいなら何ということもありません。
私にこのようにされたB。どんな反応を示すか、それが一番の関心事でしたが──特別いやがるようなそぶりは見せませんでした。ひざの上に乗っているときなど、私が手を放してもそのまま座り続けていました。
心地良かったようです。
この様子を見て、彼は今までそんなふうにされたことがなかったのだろうな──そんなふうに思ったりしました。
その後は、Bに向かって両手を突き出すと、自分からすすんで私のところに来るようになりました。
さて、私は元来いたずら好きなので、子どもがひざの上に乗ると、ついくすぐりたくなってしまいます。Bにもそうしました。
Bは、くすぐりにとても弱いのです。ちょっとさわっただけで大暴れします。でも、いやがっているそぶりはありません。むしろ、もっとやってほしい――そんな感じでした。
その様子がおかしくて、私はくすぐり続けました。
子どもたちもその様子がおかしかったようで、みんな大笑い。
「Bくんておもしろいね。」──そういう雰囲気が少しですが感じ取れました。 (つづく)
※「Aくんとの出会い」の時にもふれましたが――今、子どもをおんぶしたり抱っこしたりくすぐったりすることは好ましくないとされていますね。私も、今はやらないことにしています。
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