地区の教育研究会などで授業を拝見すると、こういう場面に出会うことがあります。
「(ノートに書いた感想などを)発表してくれる人、いませんか?」
また、国語の授業では
「だれか、教科書を読んでくれる人?」
私は、これは間違っていると思います。
ノートに書いた感想は発表できるはずです。国語の教科書も読めるはずです。それなのに、なぜ、「発表してくれる人、いませんか?」などと「お願い」をする必要があるのでしょうか。
これでは、「発表しなくてもいいですよ。」と言っているのと同じことです。
実際、担任がこういうふうに言っている学級で手を挙げる子はほんのわずかです。
そうではなく――。
ノートに書いた感想は発表しなければいけません。国語の教科書は読まなくてはいけません。できないことではないのですから。
学級開きの時、その指導をします。
「学校は勉強をするところです。自分を伸ばすためにあるのです。
みなさんに質問します。ジャンプをして天井にさわることができる人は手を挙げましょう。
だれもいませんね。先生もできません。みなさんが将来、背がとても高くなって、ジャンプ力もついたらできるようになるかもしれませんが、今はだれもできません。
先生は、このようなできないことをしなさいとは言いません。
しかし、できることは必ずやってもらいます。ここは勉強をするところ、自分を伸ばすためのところだからです。
もう一つ、質問します。国語の教科書を読めない人がいますか。もちろん、読めない漢字が出てきたら教えます。そうすれば、読めない人はいませんね。
ですから、教科書を読むように言われたら、手を挙げなくてはいけません。」
子どもが挙手をする場面は、大きく2種類あると思います。
一つは、自分の考えを発表する場面です。これは、考えを持っていなければいけませんから、全員が手を挙げるのは難しいかもしれません。
もう一つは、感想の発表や音読に加え、「1+1は?」のように決まり切った答えを言う場面です。こういった場面では手を挙げるよう指導しなければいけないと思います。
(つづく)
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