2025/02/19

学級だより №231

 № 231 2025年2月6日


   「初めてにしては、よくできたね。」

   「初めてなのに、よくできたね。」

 どちらも、相手をほめるときに使う言葉です。そして、どちらも似たような言い方です。しかし、受け取る側からすれば、かなり意味合いが違ってくるような気がします。

 以前、ある教育評論家の話を聞く機会がありました。なかなかいいことを言うなあと思って聞いていたのですが、ところどころ???と思うところもありました。

 例えば──。

「先日、ある学級の音楽の授業を見る機会がありました。そのクラスは、20人という小さなクラスです。しかし、20人にしては、大きな歌声でした。」

 それを聞いて、私は 「?」 と思いました。

「~にしては」というのは、標準よりは優れているという意味です。しかし、及第点はやれるが、驚くほどのものではない、予測の範囲内の内容だという気持ちが含まれています。

 この「~にしては」と同じような言葉に「~なのに」があります。

 これは、「~にしては」と違い、予想以上のものを見聞きしたときに使う言葉です。冒頭の「初めてなのに~」というのは、ここまでできるとは思ってもいなかった、予測を超えている、素晴らしい、という感じでしょうか。

 ですから、当然評価される側からすれば、「~にしては」よりも「~なのに」と言ってもらった方がうれしいと思います。

 さらに言えば、この「~なのに」などという言葉も一切捨て去って、ただ単に「よくできたね。」と言われた方がうれしい場合もあるかもしれません。

「~にしては」にしても「~なのに」にしても、言葉自体それほど大きな違いがあるわけではありません。そして、どちらもその行為に対して敬意を払って言った言葉のはずです。

 しかし、受け取る側がそれを好意を持って受け止めるかというと、???となることが往々にしておきるものです。

 人に意見をするのも難しいものですが、人をほめるのもまた、難しいものです。

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