2024/06/21

学級だより №64

 № 64 2024年6月20日


 今日は、箸の持ち方? についてです。

 3週間ほど前から始めた箸の練習。みんなとっても上手になりました。

 はじめの頃、きちんとできていた子は27人中2人でした。それが、今は、ほぼ全ての子が正しく持てるようになりました。

 せっかくできるようになってきたのですから、おうちで食事をするときも、きちんと持ってもらいたいと思います。

 もちろん、箸だけではなくお椀も――給食を食べているとき、変な持ち方をしたり、肘をついたりする子、まだ少しいます。ご家庭ではどうでしょうか。

 さて、机の中にしまってあった練習用の割り箸も、みんなのがんばりのおかげで、その役割をほぼ終えました。しかし、そのままごみ箱行きではもったいないです。

  そこで、先週、その割り箸を使って、割り箸鉄砲を作りました。

「今日の学活の時間は、『割り箸鉄砲』を作りましょう。」

 そう言って、下の写真のようなものを見せると、みんな大喜び。

 ところで、子どもたちのほとんどの子が初めて作ったようで、はじめは悪戦苦闘した子がたくさんいました。それでも、次第に慣れてきて、最後の方は輪ゴムの止め方もだいぶ上手になりました。

 そして、出来上がったところで「試し撃ち」。黒板や扉に向かってみんな「バキュン バキュン」と楽しそうに撃っていました。

 また、のりや筆箱などを机の上に立ててそれを的にして狙い撃ちしてみたり・・・・。

 みんな、工夫をしながら楽しそうに遊んでいました。

 そして、その楽しい時間も、あっという間に過ぎていき、終了の時刻になりました。

 すると、

「とっても楽しかった!!」

「先生、今日、これ持って帰ってもいいですか。」

2024/06/19

学級だより №61・62

 № 61・62 2024年6月18日


 前号――「ひらがな」について――のつづきです。

 先週の火曜日と水曜日、連絡帳にこのようなことを書きました──「宿題 ひらがなプリント」

  保護者の皆さまは、これを読んで「あれ?」と思われたかもしれませんね。「1年生ではないのに、“ひらがなの練習”だなんて。」

 これは、こういったことからです。


 先日の授業で、子どもたちにこんな質問をしました。

「漢字とひらがな、きれいに書くのが難しいのは、どちらだと思いますか。」

 これに対する子どもたちの考えは、「漢字」と「ひらがな」が半々程度でした。

 さて、子どもたちの答えを受けて、このような話をしました。

「漢字はたくさんあるので、覚えるのは大変ですね。でも、きれいに書くのが難しいのは、ひらがなだと思います。」

 漢字よりもひらがなの方が形を整えるのが難しい──その理由はいくつかあります。

  まず、ひらがなはそれぞれ様々な形をしているということです。「る」と「ろ」、「ね」と「れ」のように、似た字もあったりしますが、基本的にどの字も形が違います。

 それに対し、漢字は、右の表のように、わずか10この「部品」から成り立っています。この「部品」を組み合わせて、無数の漢字が作られているのです。

 また、漢字は、「たてかく」や「よこかく」のように、直線が多いのに対し、ひらがなは曲線が多く使われています。これが、形を整えるのを難しくさせています。

 その難しいひらがなですが、きちんと練習するのは1年生の一度きりです。

 もちろん、漢字も「新出漢字」として練習するのは一度きりです。

 しかし、中学年や高学年で習う漢字は、「へん」と「つくり」のように、下の学年で習った漢字を組み合わせたものが多いです。ですから、「新出漢字」としての練習と同時に、「既習漢字」の復習もしていると言えるのです。

 それに対して、ひらがなの練習は、1年生の夏休み前までで終わります。そのあとの「文字の練習」は、もっぱら漢字です。ひらがなをきちんと練習することは、ほとんどないでしょう。ですから、大人の中にも、形の悪いひらがなを書く人がいたりします。

 たとえば、「な」という字。「な」のななめせんは、本来、短く書くのがふつうですが、「た」のように長く書く人がいます。

 何をかくそう、私自身がそうでした。それも恥ずかしながら、教員になるまで、ずっと、そのように書いていました。子どもたちにその話をしたら、みんな大笑い。

  たとえば、「れ」という字。たての線は、中央より左に書くのがよいわけですが、真ん中に書いている子、結構いたりします。

 たとえば、はね。一般にひらがなでは、はねた
先に続けて書くわけですが、それを意識していない子もいたりします。

 書き順を間違えて覚えている子も。


 また、子どもたちにとって、漢字は「大人の字」、ひらがなは「子どもが使う幼稚な字」──そんなイメージがあるようです。そのためでしょうか、宿題で書いた字を見てみると、漢字はていねいに書いていますが、ひらがなは手を抜いて書いている──そんな子がけっこういます。

 そこで、先週の国語の時間、漢字の練習をお休みして、ひらがなの練習に取り組み、宿題にも出しました。

 子どもたち、だいぶ上手になりました。しかし、お手本が手元にあればきれいに書けるけれど、ないとくせのある字になってしまう――まだまだそういう子がほとんどです。

 とは言っても、この程度の練習できれいな字が書けるようになるはずはありません。

 また、折を見て練習をしていきたいと思っています。

 ちなみに、私はどの学年を受け持っても、ひらがなの復習をすることにしていますが、上の学年を受け持つと、必ずこんな声が聞かれます。

「私、“す”って、こういうふうに書くの、初めて知りました。」


2024/06/18

学級だより №59

 「新聞に書かれている文字。漢字とひらがなとではどちらが多いでしょうか?」

──先週、子どもたちにこんな質問をしてみました。

   この場合の「新聞」は、読売や朝日、毎日などの一般紙です。「子ども新聞」などではありません。

 さて、この質問に対して、クラス全体の4分の3の子が「漢字の方が多い」と予想しました。

 そこで、どちらが多いか、調べてみることにしました。

 班ごとに新聞を1枚ずつ渡し、赤鉛筆でひらがなに印をつけていきました。参観された保護者の皆さまにも手伝ってもらいながら。

 作業を始めて少しすると・・・・、

「何だか、ひらがなの方が多い感じだなぁ。」

という声があちこちから聞こえてきました。

 そして、数分後、それぞれのページを見てみると──。

 ばらつきはあったものの、どのページもひらがなの方が多いことがわかりました。

 一般紙に使われる漢字の割合は、だいたい3割前後だと言われています。そして、漢字の割合が4割を超えると硬い印象になってしまいます。

「大人の読むような新聞でも、その多くはひらがなが書かれています。みなさんの書く文章だってそうでしょう。

 たくさん使われているひらがな。これがきれいに書かれている文章は、とても素敵に見えます。ですから、漢字をきちんと書くことはもちろん大事なことですが、それと同時にひらがなをきちんと書くこと、それもとても大事なことなのです。」

──そんな話をしました。

 子どもにとって、漢字は「大人の文字」、ひらがなは「子どもの(幼稚な)文字」というイメージがあるようです。実際、子どもたちの漢字ノートを見ていても、漢字はていねいに書いてはいるものの、ひらがなは手を抜いている──そういうものが多く見られます。

 ひらがなもきれいに書く──それはとても大事なことです。       (つづく)

2024/06/14

学級だより №57・58

 № 57・58 2024年6月14日


  問題です。


ここに、A・B・C、3つの紙コップがあります。それぞれの紙コップには、それぞれ別々の「仕掛け」がしてあります。

 まず、Aのコップに水を注ぎます。すると、すぐに下から水が出てきました。このAのコップには、どのような仕掛けがしてあるでしょうか。

 そうです。コップの底に穴を開けておいたのです。

 これは、簡単ですね。

 続いて、Bのコップです。同じように水を注ぎます。

 はじめは何も起こりませんが、そのまま注ぎ続けると、下から水が出てきました。このBのコップの仕掛けはというと・・・・。

 左の図のように、ストローをさしておけばいいですね。ストローの高さを越えると、その分だけ水が出て行きます。

 最後に、Cのコップです。このコップにも水を注ぎます。

 これも、はじめは何も起こりませんが、注ぎ続けると、水が出てきました。ここまではBと同じです。

 しかし、ここからは違います。Bは、ストローの高さまでくると下から出る水は止まり、コップに水がたくさん残りますが、Cは、中の水がずっと出続けるのです。

 紙コップの中には、水はほとんど残りません。

 一昨日、その「仕掛け付き紙コップ」を作ってみました。作り方はとても簡単なのですが、なぜそうなるかは、少し難しいかもしれません。

 いったい、どんな仕掛けになっていると思いますか。

 正解は、下の通りです。


 コップの中にはこのような仕掛けがしてあります。「曲がるストロー」をつけて、接着剤でとめただけ。

 たったこれだけです。

 そして、これに水を注ぐと──。                      

 はじめのうちは何も起こりません。しかし、ストローの先端にまで水がくると、大気圧により水が流れ出します。そして、中の水がずっと出続けるのです。

 この原理は、洋式トイレやコーヒーのサイフォンなどに応用されています。

 わかってしまえば何ということもないのでしょうが、でも、不思議な感じがします。

 余談ですが──。

 沖縄の石垣島のお土産に「教訓茶碗」というものがあります。右下のようなもの。底に穴が開いています。

 子どもたちにも実物を見てもらいました。

 この茶碗に水を注ぎ、ある一定以上になると、あのコップと同じように下から水が流れ続けます。

 これは、


「欲張りすぎると、結局全てなくしてしまう」

「腹八分目が大事」

という諌めをユーモラスに表現している茶碗なのです。


2024/06/11

学級だより №52

 № 52 2024年6月11日


 前号のつづきです。

 小学4年生まで箸を正しく持つことができなかった私。それでも、当時は学校で箸を使うことがなかったので、そのおかしな持ち方を友だちに知られることはありませんでした。

 しかし、夏休みに行われる林間学校では箸を使います。このままでは、友だちに笑われてしまいます。

 そこで、林間学校に行く前に特訓を始めました。ところが、指はなかなか言うことを聞いてくれません。また、いつもと違う筋肉を使うので、親指の付け根が痛くて仕方がありませんでした。それでも、2・3日も続けると痛みはとれ、1週間ほどで持てるようになりました。

 こういったことを子どもたちに話したあと、一人ひとりに割りばしを渡し、みんなで箸の持ち方の練習をしてみました。

 そして、練習が始まりましたが――なかなかうまくいきません。とは言っても、いつもの持ち方と違うのですから、できなくて当然。

 私の小学生の頃と同じですね。

 でも、みんなあきらめることなく、よくがんばっていました。

 この練習をした時間は、ほんの数十分。これだけで、今までできなかったことができるようになるわけはありません。

 それでも、そのあと、時間を見つけて練習する子が何人か見られましたし、また、おうちでもがんばったという子もいたようです。

 きちんと持てるようになった子が、少しずつですが増えてきました。

 そして、先週の終わりに「箸の持ち方検定」をしました。

「合格」と言える子は、何とクラスの9割ほどになりました。また、「意識さえすれば」ちゃんと持てるという子も含めれば、ほぼ全ての子ができるようになりました。

 みんなすごいですね!

学級だより №64