№ 57・58 2024年6月14日
問題です。
ここに、A・B・C、3つの紙コップがあります。それぞれの紙コップには、それぞれ別々の「仕掛け」がしてあります。
まず、Aのコップに水を注ぎます。すると、すぐに下から水が出てきました。このAのコップには、どのような仕掛けがしてあるでしょうか。
そうです。コップの底に穴を開けておいたのです。
これは、簡単ですね。
続いて、Bのコップです。同じように水を注ぎます。
はじめは何も起こりませんが、そのまま注ぎ続けると、下から水が出てきました。このBのコップの仕掛けはというと・・・・。
左の図のように、ストローをさしておけばいいですね。ストローの高さを越えると、その分だけ水が出て行きます。
最後に、Cのコップです。このコップにも水を注ぎます。
これも、はじめは何も起こりませんが、注ぎ続けると、水が出てきました。ここまではBと同じです。
しかし、ここからは違います。Bは、ストローの高さまでくると下から出る水は止まり、コップに水がたくさん残りますが、Cは、中の水がずっと出続けるのです。
紙コップの中には、水はほとんど残りません。
一昨日、その「仕掛け付き紙コップ」を作ってみました。作り方はとても簡単なのですが、なぜそうなるかは、少し難しいかもしれません。
いったい、どんな仕掛けになっていると思いますか。
正解は、下の通りです。
コップの中にはこのような仕掛けがしてあります。「曲がるストロー」をつけて、接着剤でとめただけ。
たったこれだけです。
そして、これに水を注ぐと──。
はじめのうちは何も起こりません。しかし、ストローの先端にまで水がくると、大気圧により水が流れ出します。そして、中の水がずっと出続けるのです。
この原理は、洋式トイレやコーヒーのサイフォンなどに応用されています。
わかってしまえば何ということもないのでしょうが、でも、不思議な感じがします。
余談ですが──。
沖縄の石垣島のお土産に「教訓茶碗」というものがあります。右下のようなもの。底に穴が開いています。
子どもたちにも実物を見てもらいました。この茶碗に水を注ぎ、ある一定以上になると、あのコップと同じように下から水が流れ続けます。
これは、
「欲張りすぎると、結局全てなくしてしまう」
「腹八分目が大事」
という諌めをユーモラスに表現している茶碗なのです。
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