№ 35 2024年5月21日
前号の続きです。
いきなりですが、問題です。
①クッキーが12こあります。4つの皿に同じ数ずつ分けると、1皿分は何こになるでしょう。
②クッキーが12こあります。1ふくろに4こずつ入れると、何ふくろになるでしょう。
①も②も、求める式は「12÷4」です。そして、当然、答えはどちらも「3」です。
しかし、操作の過程は全く違います。
上の①では、まず、4つの皿を用意します。その中に、クッキーを1個ずつのせていきます。ちょうど、トランプを配るように。すると、どの皿にも3個ずつのることがわかりました。
それに対して、②は、1ふくろにクッキーを4個入れます。そして、この操作をくり返します。すると、3ふくろできることがわかりました。
このように、①は1皿分(ひとつ分)を求めるのに対し、②は何ふくろ分(いくつ分)を求めているのです。
同じ「12÷4」でも求めるものは全く違うわけです。
ちなみに、①の「ひとつ分を求めるわり算」のことを「等分除(とうぶんじょ)」といいます。「第一用法」ということもあります。
また、②の「いくつ分を求めるわり算」のことを「包含除(ほうがんじょ)」といいます。「第三用法」ということもあります。
この「等分除」や「包含除」といった言葉、子どもたちは覚える必要はありません。しかし、「ひとつ分」を求めるのか「いくつ分」を求めるのか、そういったことをいつも意識しながら問題に取り組んでもらいたいと思います。
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